――オートバイテル・ジャパン社設立のきっかけは?
きっかけと言えば、ピート・エリスとの出会でしょうね。彼からいろいろな話を聞くうちに、オートバイテルの日本での展開が非常に可能性のあるものだという結論に達しました。そこから、すぐに事業計画を始めましたね。
――事業展開でも日米の違いはあると思いますが。
まずは、日本の自動車流通にいろんな角度から見識のある会社をパートナーとして集めました。それが、現在の株主であるインテック、伊藤忠商事、トランス・コスモス、リクルート、オリエントコーポレーション、イーソリューションズです。のちに、GEキャピタルも加わりました。
――事業展開方法は、オートバイテル・ドット・コム社のものが基本になっているのですか?
もちろん、基本的にはアメリカのノウハウを伝授してもらった部分も多々あります。ですが、アメリカと日本の自動車流通業界の流通構造というのはかなり違いがあります。アメリカの場合は、いわゆるマルチフランチャイズと言って、ディーラーはいろんなメーカーの車を扱えるのです。ユーザーの視点から言うと、アメリカではひとつのディーラーに行けば、いろんなメーカーの車を見られるということです。
一方、日本の場合は、ディーラーはすべてメーカーの系列です。例えば、トヨタのディーラーはトヨタ車しか売れない、というように。さらに、トヨタでもトヨペット店、カローラ店、ビスタ店などと系統分けされていますから、あるメーカーの車を買おうと思ったら、そのそれぞれのディーラーを巡らなくてはならない。ひとつの車の情報を得るのも、並大抵のことではないですね。
そのように、日米での流通構造にはかなり差がありますから、ユーザーの視点でも、また、メーカー、ディーラーの視点でも、日本の流通構造に合った事業を立ち上げる必要があったわけです。
――具体的にはどのようなビジネスプランでしたか?
まずは、ユーザーの立場で言うと、車を買おうと思ったときに、
1. (すでに車を所有している場合には)今持っている車を下取りに出し
2. 新しい車を決めて
3. 車のパーツを選び
4. 車に保険を掛ける
――ディーラーの立場的に言うと?
そうですね。現在、日本の自動車販売というのは、無駄なコストをかけて行っているのが現状です。訪問販売という手法が、まだ多く存在しているのも事実です。
ですから、その経営コストの削減のため、インターネットを使って効率良く自動車を販売することを、我々は提案しています。要するに、ディーラーの体質改善、ディーラーを『売れる体質』に変えていくための支援をするというのが、我々の事業の本質になりますね。
――設立当初、メーカーからの圧力などはなかったですか?
我々のサービスの本質はディーラー支援、流通支援にあるということが、なかなか理解してもらえませんでしたね。流通破壊とか、ディーラー中抜きといった捉え方をされました。もちろん、これは誤解だったわけですが。
その後、1999年11月に我々がサービスを開始しサービスの全容が明らかになると、急速に誤解が解けましたね。サービス開始後の一番の変化と言ったら、メーカーが我々を支持してくれるようになったことですかね。
――売り上げに対する実際の効果はいかがですか?
サービスを始めて8ヶ月になりますが、今までの平均的なディーラー営業マンが1人あたり月3台売っていたのに対し、我々のシステムを使うと月10台は売れるという実績が出ています。これはもう、スーパーセールスですよね。
そんな設立期を経て、一気に上昇気流に乗った同社。その急成長の理由のひとつには、当初の予想を上回る数のインターネットユーザーの存在があったという。さらには、インターネットでそんな大きな買い物をするものだろうか? という危惧すら吹き飛ばす、『ここで買う動機』が、ユーザー内に存在していたのだろう。
―後編へ続く―
| オートバイテル・ジャパン株式会社 会社概要 |
| 会社名 |
オートバイテル・ジャパン株式会社 |
| 資本金 |
20億1490万円 |
| 主要株主 |
autobytel.com inc(米国)
株式会社インテック
伊藤忠商事株式会社
トランス・コスモス株式会社
株式会社リクルート
GEキャピタル
株式会社オリエントコーポレーション
イーソリューションズ株式会社 |
| 代表取締役社長 |
加登 吉邦(かと よしくに) |
| 事業内容 |
インターネット自動車購入支援サービス |
| 会社設立 |
1999年6月 |
| サービス開始 |
1999年11月1日 |
| 本社所在地 |
東京都江東区新砂1-3-3 |
| URL |
http://www.autobytel-japan.com/ |
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