| Q. |
ディー・エヌ・エー様の比較的最近のリリースで、「たのみこむ」と提携してサービスをやりますというのが、注意を引きました。
もともと南場社長はかなりネットコミュニティに関心が高く、関心が高すぎるので、あえてビジネスではやらないのだということを某所で読んだことがあります。「たのみこむ」はこういう製品が欲しいという人たちが集まって、その声を企業に届けたいというところを実現する、一種のコミュニティの性格もあると思います。一方、ビッダーズは売りたい人と買いたい人をつなぐ場です。
記事を読んで、自分たちが物を持っていてやりとりしたい場合にはビッダーズのプラットフォームを使い、自分たちの欲しいものがないからつくって欲しいという場合には「たのみこむ」を使うという形で、共同してコミュニティに複数のプラットフォーム機能を提供していくことを狙っているのではないか、と深読みをしたわけです。そのあたりについて実際にどうお考えだったのかということをお伺いしたいのですが。 |
| A. |
234万会員の中にはネット上で売買をするうちに、ネット上でアクションを起こしたり、コミュニケーションをとったり、発言をしたりということがやりたくてたまらなくなる人間が多いのですね。
ですから、そういう人たちに参加いただいて、商品化をやってみようじゃないのと。そうすれば自分たちで考えたものがシームレスにこのプラットフォームで売買できると。オークションやショッピングや、売買ができるようになるのはきわめて自然な流れですので、ぜひやってみようよということで、トライアルでやってみました。私は前職時代に「ユーザーの声を聞きすぎると、ろくな商品ができない」と思っていましたし、今でもそう思っていますので、こうやってつくりあげた商品はよほど強力な解釈者というのでしょうか、インタープリターがいないと難しい、と思っています。今回はそういう強力な解釈をするオーガナイザーというか、インタープリターがそこまで用意できていないにしては盛り上がりました。
勝負日の腹巻きという、彼氏に見られても恥ずかしくない腹巻きみたいなもので、コンテンツとしてはおもしろく、みんなが盛り上がりまして、なかなかよかったです。いい商品ができたかどうかというと、それなりに売れたと思いますけれど、スーパー大ヒットというか、ビッダーズから生まれた勝負日腹巻きがスーパーヒットとはなっていません。ただ、おもしろい取り組みだと思うので、ビッダーズと「たのみこむ」が一緒になって、ビッダーズのユーザーが商品を考案して、それをビッダーズで買おうよという動きになればと思います。
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| Q. |
ユーザーが欲しいと言っているものをそのまま商品にするとダメだというのは、まったくご指摘のとおりだと思われます。しかし、ネットコミュニティのシステムを使ってユーザーコミュニティ的なものを形成し、2〜3カ月間グループインタビュー形式のコミュニケーションを行った事例を、某社から伺ったことがあります。
担当責任者がおっしゃるには、コミュニケーションの一番よかった点は、会社の人がユーザー意識を持ってきたことだと。もう少しわかりやすく言いますと、これまで企業の中にいたために具体的にイメージできなかったもの、ユーザーがどういうシチュエーションで、こういったサービスなり、製品なりを使っているのだろうかというところをイメージする力、仮説構築力が鍛えられた点が最大の効果であったと。単にユーザーの声を聞くというだけではなく、双方向のコミュニケーションをやっていくこと自体が価値を生み出せるのではないかと考えられますので、そこも含めて、今後プラットフォーム展開を進めていただければと思います。 |
| A. |
はい、がんばります。
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| Q. |
ネットコミュニティは営利目的であるということをおっしゃられていましたが、ある意味、趣味といいますか、そういう感覚でもコミュニティを成功させることはできると思うのです。ですから、たどりつく目標・目的がビジネスの場合は、営利目的でないとネットコミュニティはうまくいかないという意味なのかなという気がしたのですが。 |
| A. |
私が言おうとしたことは、仮にビジネス目的でないとしても、コミュニティを大きくしたいとか、コミュニティをコミュニティメンバーにとってどんどん住みやすく、楽しくしていこうとなると、そのためにはコミュニティオーガナイザーが営利目的であることが非常に重要であるという仮説です。
もちろんお金以外にも情熱が必要で、情熱があればやっていける場合もあるのですが。ただ、コミュニティオーガナイザーも大きなコミュニティになると、チームでやる必要があり、そのチーム全員が同じような熱意、同じような関心事でやっていくことはなかなか難しいことです。普遍的な原資となるお金がコミュニティオーガナイザーに入り、コミュニティがどんどんよくなる仕組みをつくることは、コミュニティの繁栄や内容の充実、あるいは他と提携をしていろいろなサブコミュニティができるように発展させる、そういった意味でも重要だということです。
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| Q. |
今、ソーシャルネットワーキングサービスを進めている企業が多いですが、そういったコミュニティは今後どうなっていくと思われますか。以前そういう集まりに行ったときにも、そこから何か収益を上げようというイメージは持っていなくて、とりあえず流行りなのでやりましたという企業が多かったのです。そういうところが大きくなる可能性はあると思われますか。
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| A. |
そうですね。すごい勢いで広がっている無料のものもありますし、2ちゃんねるも当初はまったくビジネスモデルが成り立っていない、誰も儲けていない、ひろゆき君という変わった若者が、彼と彼の仲間の考えでやっていったものでした。ですから、それをまったく否定することはありません。ただ、2ちゃんねるの運営者も今、営利目的になろうとしているように見受けられます。会社もつくって、広告も入れてという形になっているのではないでしょうか。それでおもしろくなくなるという恐れもあるのですが、結局はある規模以上とか、ある程度以上の手間がかかることになると、普通の人はそうしないとやっていけないですよね。
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| Q. |
大手流通企業へのコンサルティング事例では、かなりの合理化と売上増になったと思うのですが、その報酬はどのように決めておられるのですか。
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| A. |
報酬は、基本的にはきちんと対価ということで、コンサルティングフィーをいただきます。フィーのいただき方は固定費でいただく場合と、固定費プラス増収分に応じた成功を分かち合う形のフィーをいただくこともあります。
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| Q. |
コンサル専業とは違うということで、かなりクライアントの評価も違ったのではないかと思うのですが。評価の違いといいますか、どういうところをクライアントが気に入られて採用になったのでしょうか。
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| A. |
コンサルティングを全く否定しているクライアントではないのですが、一番喜んでいただけたのは成果が出たということです。コンサルティング会社にもよりますが、ジェネラルコンサルタントという、何でもテーマを取り扱いますというコンサルタントは正直、例えばCIのプロジェクトが取れた後、コンサルティングの第1日目にCIの本を呼んで勉強をするところが、実はあります。
私はある家電メーカーの製造コスト削減というプロジェクトに入ったことがあるのですが、そこは部品のつくり方から勉強しましたし。そういう意味で言うと、お客様にキャッチアップをするのに多大な労力を使います。ただ、私たちは、ビッダーズを本当に苦しみながら大きくしてきたのと、ショッピングモールのたくさんの法人さんの拡販・プロモーションのお手伝いをして、何が効果があって何が効果がないか随分わかっていますので、ウェブで販売拡大するノウハウについては絶対的に自信があります。
もう1つは、ビッダーズで提供できるものであればすぐに提供できることです。ビッダーズというメディアも使うことができます。ほかの媒体の力量も相当調べていますので、ビッダーズに固執することはなく他の媒体を使ったマーケティングプランなどもできます。ですから、考え方とかフレームワークではなくてとにかく実行論だと。効果がある施策を実行しましょうということをやって、その半分以上が私たちの手で、自ら発注もできますので、すごく効果が出やすいということだと思います。
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| Q. |
最近、ブログなども流行っていますが、どういったコミュニティサービスであればオークションサイトと親和性があると思われますか。 |
| A. |
私がこだわっていることは2つしかなくて、できれば売買、売り手と買い手をもっとストレスなく結びつけることを会社のライフテーマにしてやりたいと思っています。もう1つは、リサイクル・リユースを促進し、循環型社会の構築に少しでも貢献できればということです。この二つのどちらかを満たしていれば、それは私たちの事業の範囲内だよねという気持ちでいます。ですから、コミュニティ、ブログというのも全然考えないわけではなく、それが売買というものを促進するような側面があれば、親和性はあると思っています。
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| Q. |
コンサルタントとしてのお仕事が実業といろいろ違う点はお話しいただいたのですが、逆にコンサルタントとしての経験が役に立ったところはどういうことでしょうか。例えば、人脈が役に立ったとか、あるいはビジネスモデルをつくるスキルが役に立ったとか、そういうことがあるかと思うのですが、どういう点が一番役に立ったかということをお聞きしたいのと、もう1つは実際にビジネスをやられている場合と、コンサルティングをやられている場合、仕事の喜びというか、やりがいはどのように違うものでしょうか。基本的にお客さんに喜んでいただくことは同じような感じもするのですが。 |
| A. |
コンサルティングをやっていてプラスなのか、マイナスなのかわかりませんが、自分が持っている強みはロジカルな問題解決能力しかないのです。会社のトップにはいろいろな方がいらっしゃいますが、特に創業社長さんの多くは非常に金の匂いに敏感だったり、すごい嗅覚があったり、あるいはとんでもないビジョナリーだったり、そういう人がおそらく創業社長さんの典型的なパターンで、しかも大きくなられる方だと思うのですね。
私はなかなかそういうものが身に付いてないというか、天賦のものがありませんが、ただ論理的な問題解決能力に関しては、相当な訓練を受けているので、そこに関しては質もスピードも誰にも負けない自信があります。それがプラスになったかマイナスになったかというと、論理的に考えても、偶然で事業が変わっていったり、環境が変わっていったりすることがあり、理屈よりも偶然だな、運だなと思うことがすごく多いのです。ですから、いい能力かもしれませんが、あまり論理的で、理屈をこねる人は社長っぽくないこともあり、どうかなという感じです。
正直言って、コンサルタント出身の人がよい経営者かというと、あまりそうは思いません。たしかにコンサルタント出身で、企業再生などで成功していらっしゃる方や、超巨大化した会社の社長になられた方はいらっしゃるけれども、ビジョンで人をひきつけることが必要なベンチャーの社長はなかなか難しいものがあります。そういう意味で、私もこれでいいのかなと。皆さんも見ていて「この人、どうよ」という感じがしますでしょう?(笑)もっと堂々としゃべるような人が社長のほうがいいじゃないですか。自分でも「うーん?」と思うことはありますけれども、自分で始めたことですから、きちんとやろうというところです。
仕事の喜びについては、利益が出たときは涙が出るほどうれしかったと言いましたが、実を言うと、会社を始めてから今日にいたるまで、空がぱっと青く晴れたことなんて一日もないのです。マッキンゼーのときは、プロジェクトが終わって、社長に「南場さん、よくやってくれたねえ。次のプロジェクトも頼むよ」なんて言われたその日は、ぱあっと空が晴れて、もう本当にスキップして歩きたいぐらいになるのですね。それで次のプロジェクトもまたがんばる。そのあと、その会社がそのとおりにやって失敗することもあるし、あるいはそのとおりにやろうと思ったけれどできなかったりすることも多いのですが、その入口の手前のところでコンサルタントは喜びを感じてしまうのですね。それはそういう生業(なりわい)ですが、私はこの会社を始めて本当に空が晴れたことは一日もありません。
というのは、黒字になったといっても、ユーザーが230万人になったといっても、オークションではヤフーにぼろ負けですし、ショッピングでは楽天さんが勝っています。それは、すごく悔しくてたまらないですね。ですから、何か「ああ、よかった、初めて黒字になった」といっても、その瞬間で涙はかわき、とにかくまたどんよりとした、勝ってない、負けているという気持ちがすごく強いです。
ただ、そうはいっても喜んだことがないかというと、この性格ですから、わりと楽観的で喜びやすい側面もあります。例えば、ショップさんが「ビッダーズに入ったら本当に朗らかに仕事ができるよ」と、モールの懇親会でおっしゃってくださったり。あるいはショップさんが「儲かって、これまで3坪だったのが200坪の店が持てたよ」とかですね、そういう話を聞いたときは、心の底からうれしく感じます。
あとはやはり、何だかんだと言って、これだけ苦しい思いを一緒にしている社員に対する気持ちはすごくあります。一緒にやっている仲間たちはものすごくいろいろなものを我慢したり、捨てたりして、やってきています。しかも、とても才能とやる気に満ちている。そういう彼らに十分なステージが与えられてないなという、そういうことも悔しくて、悔しくて、たまらなくて。ですから、根本的にぱあっと空が晴れて、万歳ということはなかなかなくて、性格が変わりそうです。
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| Q. |
個人の情報発信力を生かしたものがオークションだというお話がありましたが、電子商取引の市場全般において消費者個人の情報発信力が寄与している比率、つまりショップがお店を開けてお客さんが来るモデルではなく、オークションやアフィリエイトなど、個人の情報発信が寄与している商取引の比率は今これぐらいで、今後どうなっていくだろうなというところを、感覚的なところでいいのですからコメントいただきたいのですが。 |
| A. |
比率についての感覚はありませんが、大きなトレンドとしてはブログ、アフィリエイトが強力なモデルとして出ています。こちらはまだアメリカほどではないですが、日本でも主流になっていくだろうなという気はいたします。
ブログって、なかなか馬鹿にしたものでないですよね。あれほど本当にみんなを情報発信に導いたものはなかなかないと思うのです。それとコマースとの結びつきが、アフィリエイトの仕組みによって完全にモデルとして完成するだろうという気はしています。少し前は広告を出そうということでしたが、それからSEO(サーチエンジンオプティマイゼーション)になって、今度はたぶんアフィリエイトだというフェイズは間違いないですね。
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| Q. |
循環型社会にこだわっているというお言葉がありましたが、これは創業のころから思っておられたでしょうか、また、どういった経緯で始められたのでしょうか。 |
| A. |
循環型社会というのは最初からあったビジョンではなくて、最初は売り手と買い手をもっともっとストレスなくマッチングさせる、そういう新しい流通構造をつくりたいねと、そんなことだけを会社のビジョンとして掲げていました。オークションの中には中古の流通もあり、リユースを促進することは、実は社会的に非常に大事なことだねという、自分がやっているサービスの社会的意義について意識するようになりました。「おいくら」を立ち上げた2002年に、もう1つの会社のこだわりとして、循環型ということを入れたのが経緯です。
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| Q. |
御社の若い社員の方々は、御社に入社されるときにどういうモチベーションというか、きっかけ、理由で入ってこられる場合が多いのでしょうか。例えば、南場社長の人柄にひかれて入ってくるとか。先ほど25歳の新入社員の方の例をお話しされていましたが、やりがいのある仕事が与えられるからということで入ってくる場合が多いのでしょうか。
もう1つの質問は、これから会社が大きくなってくると、社員のモチベーションをどうやって高めるかということも大切な課題になると思うのです。その辺について現状と将来展望みたいなことをお話しいただければと思うのですが。
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| A. |
けっこう多くの方が当社を受けてくれて、しかもなかなかの人材が来ていますが、どうして若手がディー・エヌ・エーに入ってくのかは、私にも謎です。私がわかっている範囲ですと、仕事が任せられる環境ではないかと思っています。若手の社員が新卒採用セミナーとか中途採用セミナーで、僕は何故ディー・エヌ・エーに入り、ディー・エヌ・エーのどこを気に入っているかという話をするのを聞くと、過去に実証した実力のちょっと上の仕事を与えられ続けることが、楽しくてたまらないということを言っています。もちろん会社に対するコミットメントというか、忠誠心みたいなものの、本音のところは私からはまったくわからないです。仕事に対してすごく誠実なので、会社に対してもそういう気持ちがあるのだろうなと思いますが、おそらく忠誠心といったことよりも、自分が成長することが彼らにとっては楽しいし、時間の使い方として正しいと考えているのだろうな、と思います。
社員のモチベーションに関しては、私たちも100人の会社になりましたので、以前のように2人や6人でやっているというときとは全然違っています。典型的なベンチャーのようにみんなが寝袋に入って仕事をするような状況ではなくなっています。立ち上げ当初に見られた一時の熱病のような雰囲気を永続しようと思うほうが無理なのだと思います。今では寝袋で寝ている社員はほとんどいません。仮眠室があるので、そこで寝ている社員はときどきいますけれども、熱病のようなものはなくなってきている。もともと人間が熱病のようながんばりを続けられるものかどうかもわかりません。
ただ、モチベーションは非常に高い会社ですね。非常に高く、がんばってくれているので。それを維持するために工夫していることは、誰も組織の影に入らないよう、何十人という組織よりも、できるだけミッションを明確にして3人とか4人のチームに細分化し、かなりフラットな構造にしています。
もう1つは、何でもありの人事をしていることです。本当に実力のある人の場合、3年前に入っている10歳年上の先輩を、入って6カ月目の若者がポコンと追い越して上に行ったりすることもあります。
大企業でこういうイレギュラーな人事は少ないと思うのですが、我が社のような会社は本当に人材の質とやる気しか、強みがないものですから。こいつには、ほとんどプロジェクトを全部任せられるな、という人間が何人いるかで決まるのですね。その人間を増やすためには、そうなる可能性のある人に任せて伸ばすということですね。ですから、そうなる可能性がない、割とこじんまりまとまった大人に任せるのではなくて、まだ荒削りだけれど、若くて、これは相当スーパースターになる可能性がある人がいれば、バーンと上にあげて、プロジェクトを1個任せて。本当に安心して任せられる人間を1人、2人と増やしていくことをしています。
あとは、なるべく社員と話すようにしています。私と話してどうなるんだという感じはありますが、スモールグループディスカッションとか、いろいろな意思決定にかかわっている若手に全員参加してもらうなど、一応、工夫しています。
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| Q. |
コンサルタント時代に日本を代表する大企業をクライアントにして、いろいろコンサルティングをされていたときの経験と、今実際に企業経営をされている経験から見て、日本の大企業の一番改善しなくてはいけないところは何でしょうか。 |
| A. |
戦略をトップがまったく考えていない大企業が、実は多いですね。自分の頭で考え、自分でパワーポイントなり、鉛筆でもいいですから、しっかりと考え込んで、例えば「5日間、自分はホテルにこもる。電話もしないでくれ」と言って考えて、それを持って社員に示すというような社長が何人いるでしょうか。大企業の社長にそこまでの情報と知力と胆力がないというところは、すごくあると思います。
もう1つは、これは私たちのチャンスでもありますが、何をするにも罰がつかない意思決定をします。ですから、先ほど大企業が、私たちが入ることにより5億円の初期投資が500万円でよくなったという話をしましたが、例えばウェブで販売するシステムをつくるときに、大手ベンダーに発注をすれば、万が一何かあったときも、ベンダー選定については怒られないのですね。とんでもない大きなシステムであったり、全然使っていないスペックとか色々ついていたりした結果、費用が2桁違ったりします。
巨大なシステムを作って、そのあと消費税が内税表示方式になりますといえば、また2,700万円ですとかチャージされて。2,700万円も払うのは大変だなと思っていても、当初5億円投資したから切るわけにはいかないと2,700万円をまた払って、そこのベンダーさんに直してもらいます。
本当に私が社長をしていたら、その意思決定をした人は許しません。5億円という規模の問題ではなく、そんな無責任な決定でむだをした人は絶対に罰点ですが、それがプレステージのある会社に発注したのであれば怒られないというか、罰点がつかない構造がどうしてもあります。そうすると、リスクをとって、自分のロジックと常識で考えて、業界の常識や会社の常識でもない、人間としての自分の常識、頭で考えて、意思決定することがあまりに奨励されないカルチャーになっているところが、すごく残念だと思います。
例えば本気でIRを勉強したいから、こいつにIRをやらせたいから、すぐにビザをとってアメリカに送ろうとしたりすると、それはいかがなものか、みたいなことを言ってくるのは、やはり大企業から来ている人間です。経験の浅い若手を登用しようとすると、まず全体のバランスからして、ほかにこれをやりたいと言った人が出てきたときにどうするのか、みんなにアメリカへ行くチャンスがないのに、どうしてひとりだけをピックアップして行かせるのか、そういう前例をつくってどうするのかと、そういう話が最初に出てくるのですね。
我が社に入ったらそういうことをすっかり忘れていただくようにするため、少し骨を折ることがありまして、まだずいぶん大企業と中小企業の差があるのだなと感じます。
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| Q. |
せっかくの機会なので、ビッダーズの1ユーザーとして、今思っているところを少しお話しさせていただければと思います。
私がビッダーズさんに登録したきっかけは、チャリティオークションをされていたからです。私がそこに出品して全部売れたのですが、買ってくださった方皆さんが、「チャリティに出されていたから買いました」とか、「あなたの商品を買うことで私も優しくなれたような気がします」とか、1,000円にもならないような小額のものだったのですが、皆さんがいつも以上に「ありがとう」という言葉を言ってくださって、すごくうれしかったのです。
それ以来、ずっとビッダーズさんを使っているのですが、ショッピングが好きだからほかにも出しています。しかし他社のブログは最近アフィリエイトばかりで、商売根性が前に出ていて何となく楽しくない印象を受けています。ほかでもチャリティの機会があればどんどん出したいと思っている人は、会社でも、私のような個人でもありますが、なかなかビッダーズさん以外で私はあまり見たことがなくて、もっとあればいいのにと思っています。私もショッピングが好きだからこそ、ショッピングを通して、人に優しくなりたいし、また買ってくれた人も優しくなってくれたら、それに越したことはないなと思っているのですね。
特にここ数日、不幸なニュースも世界的に出ている中で、何かを通して人に優しくなれるような仕組みを、私は実際に御社を通して優しくなれたと思いますので、企業として提供し続けていただきたいなと思っています。 |
| A. |
ありがとうございます。チャリティは私たちが当初から大事にしているコンセプトです。チャリティは難しい面もあって、ちょっとオペレーションを間違うと、偽善が混じってしまうところがあるので、細心の注意を払いながらやっていますが、そういう難しい面があっても、絶対に続けたいと思っているところです。
どういうチャリティをしているかというと、いろいろなイベントグッズを持ってきたチャリティ、あとはここに出品すると、この代金の何パーセント、あるいは企画によって違うのですが全額こういうところに寄付されます、ということをやったこともあります。私自身、チャリティを明るい気持ちでやることが1つのテーマでして、明るく、かっこよく社会貢献をやりたいよねと。あまり湿っぽくならずにですね。そうすることによって、10代、20代の人たちも「チャリティってかっこいいじゃん、やろうよ。世の中のためになること、何かやろうよ」という気持ちになってくれればと思っています。今年もチャリティのイベントでおもしろいものをいくつか企画しています。
それから、社員やお客様からの非常に強い要望として、チャリティコーナーで物の代わりにグッズを提供する。それをお金に換えるところとして、ビッダーズを使う。お金はドカンと出せないけれど、いらないものはたくさんあって、1,000円でも、2,000円でもいい、100円でもいいから、それをお金に換えて寄付したいのだということができるようなコーナーを常設できるようになりたいという話が、今、出ています。
今おうかがいしたようなお話は本当にビデオに撮って社員に聞かせたいなと思いました。私たちはビデオレターの仕組みを設けています。法人さんやユーザーさんから、ビッダーズはこんなところがいいよ、あるいはこういうところが嫌だよというのを、直接言ってもらう機会に社員が全員参加できればいいのですが、システムの人間など席を外せないこともあります。ですので全社員が集まる会合のときに、お客様の声として、ビデオで撮らせていただいたものを、みんなで聞くということをやっています。そんなところで今のご意見を聞かせたいなと思った次第です。どうもありがとうございました。
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| ○司会 では、時間になりましたので、これで終わりたいと思います。きょうはほんとうにありがとうございました。 |